こういう生き方もあるんだな、と教えてくれたドキュメンタリー
NYを拠点にモデル兼ファッションカメラマンとして活動する52歳(今は60歳かな?)の男性。見た目にも気を遣い、社交的でスマート。
一見、おしゃれなおじさんに見えますが、彼は住む家を持たず、NYのアパートの屋上でこっそりと寝泊まりをしています。私物はジムのロッカーに置き、毎朝トイレで着替えて仕事。
夜はファッション業界のパーティに出席したりもしますが、深夜にはまたアパート屋上に戻り、ひっそりと寝袋にくるまって寝ます。
最初は、ミニマリストの信念で生活している男なのかと思ったのですが、しょっちゅう弱音も吐くし、お金が無いと嘆くし、家族からも相手にされないと愚痴も言うしで、後半は可哀想に感じてしまいました。
つまり、信念を持ってやっているのか、色々なものから逃げた結果こうなっているのかが、ちょっと分からなかったです。
この映画、2014年製作、2017年公開なのでここ数年のコロナでどうなったのかと心配でしたが、映画公開後は有志のカンパで日本にも来たり、今は実家暮らしでNYへは仕事で通っているそうで、とりあえず無事で何よりでした。
寒がりの自分では到底出来ないような生活ですが、考え方の幅を広げる意味でも色々な生き方を知る事ができ、有意義な内容でした。
また、美しいNYの夜景をたくさん観ることが出来たのも良かったです。
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以下余談。
この映画、タイトルがややこしい。パケ写にもあるように原題は「HOMME LESS」よく見るとMMになっていて、HOME(家)ではありません。
つまり、邦題の、いわゆる「ホームレス」を指してはいません。
「HOMME LESS」、HOMMEはフランス語で男の意味なので、”持たない男”、 もしくは、”男らしくない男”(変わった男までやると意訳ですかね)というような意味になるかと思います。
つまり、家が無いだけじゃなく、生活スタイルとして何も持たない男なわけで、意味は変わってくると思います。敢えてなのかどうか分かりませんが、ミスリードさせてしまうのはどうなんですかね・・
ちなみに、Google翻訳さんは「下等な男」と身も蓋もない翻訳をしてしまいます…🫢