海よりもまだ深くのオカルトチャンピオンのネタバレレビュー・内容・結末

海よりもまだ深く人を愛するってどういうことなんだろう。
俺は経験したことあるんだろうか。

主人公の良多が人間臭くて愛すべき人物だ。
探偵事務所の所長に怒られて後輩から優しくされて"あんまり優しくすんなよ、泣いちゃうから"って人間味しかないよ！
ただ人間味はあるけど、何回目使ったかわからないコーヒーはもう味出ねえぞ！笑

そんな良多も奥さんから見たらどうしようもなくダメ人間で愛想尽きていて、子供からもお金大丈夫？って心配される始末。

そんな3人に近づいてくる台風。
何か起きるはず！台風なんだから。
帰れないからお婆ちゃんの家に3人で泊まっただけだった。
なんも起きない。でも嵐の中、3人で宝くじ探したことはこの先忘れないだろうな。

台風は去ってしまえばいつもの日常に見えるかもしれないけど、それは違くて台風が運んできた何かが作る新しい日常なんだと思う。
3人も特別何かが進展したわけじゃないけど、たぶん台風前よりも少しお互いの距離が近づいて、夫婦としてではないかもしれないけど宝くじのようにほんの少しの希望が差し込んだのかもしれない。

お婆ちゃんの"なんでこんなことになっちゃったのかしらね"は泣ける。っていう感想。