マルメラ

卒業白書のマルメラのレビュー・感想・評価

卒業白書(1983年製作の映画)
3.0

青春映画の肝を押さえてます。

両親不在の自宅。
エロ。
友達とバカをやる。
ホームパーティー。
etc

しかし、この映画はタイトルに惑わされる。
原題は「Risky business」。
ただの青春映画ではなく、1人の高校生が危険なビジネスをすることによって成長する物語なんです。
オープニングショットで分かるように、これはネオン・ノワール。
確か「ドライブ」でも同じような絵が使われてました。

では中身に。

両親が旅行にいくまでの一連の流れ。
トムクルーズの主観ショットで、トムは一切画面に出てこない。
これは、親がトムを見ていないということを表現しているのだろう。
親を空港で見送ったとき、久々にトムの絵になる。
つまり、親から解放されたという意味でトムを映したのだろう。
こういう細かい演出、とても好きです。

そのあとは、トムクルーズのワイシャツにブリーフ一丁のダンスや、地下鉄ラブなど。印象的なシーンが多いです。

話の面白さというよりは、絵の良さが売りなのかな。

個人的には、最後に主人公が何かを得るのではなく、何かを失って新たな一歩を踏み出す展開にして欲しかった。
これだと、主人公が全てを得て終わるんで。

ノワール的にするなら、親からの逃走で終わっても良かった気が、、、
マルメラ

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