GreenT

10 クローバーフィールド・レーンのGreenTのレビュー・感想・評価

3.0
恋人と喧嘩して夜中に家を飛び出したミシェル(メアリー・エリザベス・ウィンステッド)は、彼氏の「帰ってきてくれ」って電話に気を取られて事故る(因みに彼氏の声はブラッドリー・クーパーらしい)。

ミシェルは病院のような場所で目覚めるが、なんか雰囲気がおかしい。手錠で繋がれていて、陰鬱とした地下室のようなところ。ハワード(ジョン・グッドマン)という巨漢のおじさんに助けられたらしい。

これが「女性を地下室に何十年も監禁してレイプし続ける」『ルーム』とかああいう感じの設定なので怖い。

なんだけど、ハワードによると、地上は正体不明のエンティティから攻撃を受け(ロシアかもしれないし、エイリアンかもしれない)、空気が汚染されて、外にいる人はみんな死んでいるという。ハワードは「プレッパー」で、ここはハワードが作ったシェルターだと言う。

自分を監禁するために嘘をついているとミシェルは思うのだが、もう一人、エメット(ジョン・ギャラガー・Jr)という男性もいて、彼はハワードの話をバックアップする。

最初はミシェルがなんとか逃げようとするところが描かれるんだけど、「中に入れてくれ」と懇願する肌がボロボロになった女性を見てミシェルはやっと納得し、その後は3人で結構楽しそうに暮らすことになるのだが・・・。


ハワードがジョン・グッドマンなので、怖いし胡散臭い匂いプンプンなんですが、同時に「この人の言っていることが正しいのでは」と思うし、だったとしたら助けてもらったのに彼が一生懸命手作りしたシェルターを壊そうとするミシェルがな!って感じになる。

やっぱハワードも、たった一人でシェルター暮らしがイヤでミシェルやエメットを入れたのか?だいたい、他人がこういう閉鎖された空間に入ってくると、疑心暗鬼になってモメるのに。

クローバーフィールドを名乗ってはいますが、最初のヤツとはお話的には全く繋がりがない。なんでも、続編を作ろうと計画はあったんだけど、「続編のためのアイデアがない」ので中止になったらしい(笑)。

しかし「アイデアがない」って中止にするなら良心的よね。『ターミネーター』なんて『2』の焼き直しで30年以上も続いてますからね。

この原案はクローバーフィールドとは全然関係ないんだけど、デイミアン・チャゼルが脚本化に名を連ねているって知らなかった。

劇中に日本の会社からの封筒が映ったり、ミシェルが緑茶を飲んだりするのは、一応最初のヤツ『クローバーフィールド HAKAISHA』との繋がりを作っているんだと思う。

ハワードの話をバックアップするエメットが北朝鮮と韓国がごっちゃになってたり、頭わるそーな感じが結構面白かったし、「これ最後どーなるの?」ってワクワクする映画だった。iMDb でも 7.2/10 と意外と高評価。

ネタバレはコメント欄で!
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