まめまめちゃん

シング・ストリート 未来へのうたのまめまめちゃんのレビュー・感想・評価

4.5
Cure、bauhause、smith、4AD系などを好んで聴いていた(デヴィッド・ボウイそのものじゃなく彼にインスパイアされた人々の方を好んでた気がします)中学生時代がもろこの作品の中に詰まっていて感動!!
残念ながら同じようなのを聴く友達いないしレンタル屋にないジャンルだから貸し借りもできず、ひとりでコツコツお金を貯めて、塾に行く前に繁華街を探し歩いていたのを思い出します。
いまは簡単にもっと安く手に入るのだろうなあ。イイなあ。

コナーのように、大人びた美人の女子に声をかけたくてバンド始める感じは、私と同郷の村上龍さんの自叙伝的小説「69」を思い出させます。彼も高校のマドンナ的女子を振り向かせたくて歴史的暴挙に出ますが、そこまで反社会的行動でなくとも、中学生高校生時代のイタイ感じが痛いほど画面から伝わってくるやら、痛いほど共感するやら、なつかしいやら、涙が出そう。前の日の晩に聴いたアーティストのメイクをして登校するコナーが、ロバート・スミス顔になって出てきたときは叫び出しそうでした(列挟んで隣にいた男性も違う箇所で両手でよっしゃ!してた)。

「はじまりのうた」は私はなんだかピンとこなくて、本作も映画としてはやはりムム…でもとにかく思い入れあり過ぎて、音楽がサイコー過ぎて!
歌唱力や曲の完成度が上がっていく感じもよいし、彼女との仲の変化、心の成長、応援してくれる兄貴、うまくリンクしていて、最初はへなちょこな男子だったコナーが最後はとても素敵でした!
きっと彼と彼女はこれから苦労するのでしょうけど、応援したいと心から思いました。私もこんな学生時代を送りたかったなー。