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スイス・アーミー・マンのrollinのネタバレレビュー・内容・結末

スイス・アーミー・マン(2016年製作の映画)
3.4

このレビューはネタバレを含みます

ジェーン・ドウの解剖に続く、松本人志の『マイクロフィルム』フォロワー作品。

ポール・ダノが奇跡の十徳死体を見つけ、おならジェットで海を爆走しながらタイトルが決まるオープニングの爽快感は凄まじい!
ただこの映画の目玉はそこで終了で、後はひたすらテンポの悪い内省的なインディーズ映画の仲間入り。

ミシェル・ゴンドリー以降のMV監督にありがちな手作り&ミニマルな映像的価値観を伝えたいのは分かるけど、台詞やひとつひとつのアイテムにオリジナルなセンスを感じへんし、ポール・ダノの女装や仮想バス車内での独り善がりの迷惑な多幸感演出は正直キツい。時々思い出したかのようにギミックを披露するスイス・アーミー・マン(勃起コンパスは最高!)のくだりは笑えるけど、映画としてのアクションも含め、劇中での移動がモタモタしてて退屈。

アホなことはひたすらやり続ければそのうち勝手に意味が生まれて来るから心配せんでいい!いちいち自覚的な視点や意味を与えようとするから、その都度どんどん冷めていくのでがんす。
ダニエル・ラドクリフが素晴らしいだけに、非常にもったいない映画。喋らんでええ。
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