エイデン

CUTIE HONEY TEARSのエイデンのレビュー・感想・評価

CUTIE HONEY TEARS(2016年製作の映画)
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汚染区域が拡大し、居住エリアが激減した近未来の日本
そこで人々は、上へ上へと都市を重ねる完全自立型の“重層構造都市”を作り上げる
重層構造都市“盾濵特殊区域”では、高層エリアこそユートピアを目指す富裕層の住む街であったが、下層は汚染による劣悪な環境が広がる貧困層の街と二分化していた
ある日 高層タワーの頂上で、如月博士は彼が娘として可愛がる瞳と共に何者かからの逃走を図る
直後、如月博士は追ってきた謎の女性ジルの放った凶弾に倒れるが、彼は瞳を逃すためタワーから彼女を突き落とす
下層へ落下した瞳を偶然目撃した少年 早見青児は、彼女が傷一つ無いばかりかピンク色の粒子に包まれているのを目にするのだった
それから20年後
上層で記者として働いていた青児は、下層で救世主として讃えられている女性の噂を記事にしていた
そんな折 上層を取り仕切るジルに出会った青児は、彼女に救世主を知っているのかと詰め寄られる
ジルの支配に反抗するレジスタンスの一員という裏の顔を持つ青児は、知らないと言ってその場をやり過ごすのだった
その後 下層へと帰った青児は、ジルの操るアンドロイド兵“ソドム”によって連行されているレジスタンスのメンバー黒瀬と遭遇する
黒瀬と彼の娘が反逆罪で殺されそうになったところ、突如ソドムの1体が暴れ始め2人を救出する
激しい戦いの最中、暴れ出したソドムがピンク色の粒子と共に瞳の姿へと変身するのだった
それを目にした青児は、彼女こそ20年前空から降ってきた女性で、現在 救世主と噂される存在だと確信する
青児はレジスタンスのリーダー浦木一仁と合流し、ソドムを倒し去って行く瞳を追うが、瞳は自分に付きまとうなと言い残しどこかへと消えてしまう
その頃 監視映像のジャミングと共にソドムが破壊されたことを察知したジルは、現場に残されたピンク色の粒子から、彼女こそ長らく追い求めていた如月博士のアンドロイドであると気付き・・・



永井豪原作の『キューティーハニー』2度目の実写映画作品
2004年の庵野秀明監督作品とはストーリー上の繋がりはないリブート作品になっている

というか漫画原作やらリブートどころの騒ぎではなく、キャラクター設定こそ同じであるもののストーリーは完全オリジナルというかなり攻めた作品
特にハニーのアンドロイドという設定を過大解釈した近未来SFとなっており、お色気コメディなノリも活劇感も薄く、ディストピア社会への反乱を主軸に置いたシリアスな物語となってる

キューティーというよりクールビューティーなハニーのキャラはやや違和感あるものの、主演の西内まりやは元々モデルということもあって画面映えはする
セクシー要素はほぼ廃されているので期待すべくもないけどコスプレは拝める
まあ元のコスチュームもコスプレみたいなもんだけ(ry
ついでに主題歌も歌わせてるのは大きな力が働いてる気がしなくはない

原作再現に果敢に挑んで興行的にコケてた2004年版に対し、とことんリアルを追求した結果 別モノになってしまった感は強い
もはや『キューティーハニー』である必要は特に無いので、ただのSF作品として楽しめれば御の字という作品
一部アクションやCGや頑張ってるところもなくは無いので観ましょう
往年のファンはタイトル通り涙でも流していただいて・・・
エイデン

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