木陰

街をぶっ飛ばせの木陰のレビュー・感想・評価

街をぶっ飛ばせ(1968年製作の映画)
3.3
室内に水を撒き、食器類を床にばら撒く。革靴を磨くためのクリームが足を黒く塗りたくる。してはいけない、もしくはするべきでないことを鼻歌をBGMに気が狂ったように行っていく彼女が、それでも部屋の外にその狂気を持ち出せない姿こそがアケルマンの描く人間なのだろうなと思う。死という爆発でしか部屋の外に出ていくことはできない、彼女の描く弱さは美しい。
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