じょなさん

ジオストームのじょなさんのレビュー・感想・評価

ジオストーム(2017年製作の映画)
4.2
これはこれは……。
予告や宣伝を観た時から面白そうだな、と目星をつけていたのですが、期待してしまうとその水準を満たさないという経験をしばしばしております。
が、これは期待した分しっかり楽しませてくれました。

まず自然災害モノのようで全くの別物。
事前の情報なしではただのディザスタームービーに見えがちですが、あくまで科学がメイン。自然災害はその副産物に過ぎません。

天候を操る衛星という斬新な設定に名前負けする事なく、上手くシナリオを全うしているのではないでしょうか。
その衛星の故障により地球の天候が暴走。
果たしてそれは事故なのか、事件なのか……というサスペンスな側面もマッチしていて、二重の意味でハラハラドキドキ。

物語が進むにつれてギアチェンジするようにスピード感も増していき、終盤は更に畳み掛けてきます。

最後は最後で、アメリカお得意の某隕石映画的な展開になり「うわーそれやっちゃったかぁ」と寒さを覚えましたが杞憂でございました。安心して最後まで見れます。
物語が終わる頃には不覚にも感動を覚えてしまい目頭が熱くなりました。

監督の娘の何気ない一言に監督自身が着想を得た作品らしく、子供の常識に囚われない発想は凄いなぁ、と感じました。

ただ、これは評価には入れてませんが、僕は基本的に吹き替えが好きです。
そして主人公とその弟、弟の恋人役の吹き替えにすぐさま違和感を覚え検索した所、
「主人公→上川隆也」起伏が乏しい。
「弟→山本耕史」声を作りすぎ。
「恋人→ブルゾンちえみ」普通に棒読み。
との事で、感想付で書きましたが山本が少しマシな程度でした。
相変わらず有名人の声優起用がなくならないのはなぜなんでしょうね?
業界人はアホばっかなんでしょう。
もしくは字幕スーパー論者か。
有名人でも別にいいんですよ、上手ければ。
いい加減に知名度ではなく耳で選んで欲しいものです。
よりによって主役級三人全員が有名人という抜擢も消費者をナメてますよね。

とはいいましたが、内容は面白いですので吹き替えで観る人もそれで相殺してあげて、是非楽しんでください。