真田ピロシキ

トゥームレイダーファースト・ミッションの真田ピロシキのレビュー・感想・評価

2.3
邪馬台国はここ(沖縄の離島)だったのよーと日本人なら爆笑の珍説を披露した2013年リブート版トゥームレイダーを元にした実写映画版。予告ではゲームの印象的なシーンがあって忠実な実写化と思っていたら話はそうでもなくオリジナル強め。所々で飛行機の残骸渡りや川下り、ララさん初めての殺人のようなゲームシーンを入れてくる。これが何とも中途半端。原作ゲームでドン引きしたサディズム染みた演出も残ってる。そこは削れよ。

少し前までは生きるために鹿を殺した事にショックを受けていた女が30分後には死体の山を築くバカげたストーリーをある程度受け入れられてたのはゲームだからで、それを見た目はマジメな映画でされてもついてけない。お前、身体能力が高いだけの素人なのに何でいきなりランボー出来るんだよ。ランボーですら凄腕ではあっても無敵ではなかった1作目の憂いがあってのスーパーソルジャーなので性急に過ぎる。始まりの物語ならララはそうそう人なんか殺せない弱さを持たせるべきだった。最初から完成されたキャラだったアンジー版とは全く別。

とは言え殺す人数は原作ゲームに比べると大幅に減ってる。大作アクションゲームとして成立させるために大量殺人を強いるのは欠陥だと思うし、それで「1人で何人殺したと思っている?」などとホザかれた日には「他に進める手段がないくせに舐めとんのか」としか言えない。お前らのことだぞアンチャーテッド2にファークライ4。本作の映画としての評価は3週間で全く上映されなくなったのが納得ないつものゲーム原作クオリティ。割と楽しみにしていたんだけどね…アンチャーテッドの実写映画化も同じ轍を踏む予感しか今のところない。悪いことは言わないからゲームを映画にするのは止めるんだ。ゲームだから面白いんだ。