Qちゃん

ファウンドのQちゃんのレビュー・感想・評価

ファウンド(2012年製作の映画)
2.0
あらすじからしばらく気になってたので何気なく手を出したら、想像を遥かに超えてグロくて辛かった。。稚拙でグロいB級以下のスラッシャーも観たことそこそこあるつもりだったが、このグロさはなんかメンタルに来る。。「この監督は完全に病んでる」って評した評論があったの、分かるわー。。

前半1時間の出来は、結果的にこういうホラーだということを鑑みると、コレ系の中では圧倒的に丁寧に描かれていて、好ましかった。

出オチの小説のようにど直球の一文から始まって、唐突にその特殊状況にブッ込まれる。そこから半分くらいまでは、少しばかり苦めの、ホラーの体をなしつつ内実は郷愁的なジュブナイル映画という雰囲気を醸していて、少年の状況の受け止め方や心境の変化を主観的に感じられるようになっていた。純粋で客観的な恐怖に対する好奇心が、日常の脅威となって主観的な恐怖に変わり、喪失と孤独と結びついた後に、安堵と共感と共犯性に変わる。そこまでは個人的には⭐︎3.5くらいはあった。

が、もはや私には直視が辛かった問題の作中映画鑑賞以降のシーンからもうヤバさがどんどん増していき、やはりサイコパスはサイコパスでしかなく共感できる生き物ではなかったと少年が後悔と共に気づく裏庭シーン以降は、正直もう観るに耐えなかった。いやもう無理。クソ映画のパペットマスターとかも生理的に無理だったけど、それ以上に色々丁寧めに作られてきていただけに、割り切れず少年の気持ちとシンクロしてしまい、日常が突如として血で塗りつぶされて、非現実的脅威が現実に侵食してきた恐怖に対して心が凍りつく。現実を受け入れきれてない混乱と共に容赦なく浴びせられ続ける、この本当に気分が悪くなるグロさがただひたすら耐え難い。描き方がほんと、3.5が2.0まで下がりきるほど辛い。1点台いかないのは、やはり前半や少年の変化の描き方が評価に値するから。

やはり暴力の持つまやかしの全能感は、世界を狭窄な主観で自己完結させ、麻薬の如き強い常習性と依存性で自身も周りも破滅に導くだけだ。

てか気持ち悪くてこのままだとたぶん悪夢観るから何か別のライトなの観ないと。。😓
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