タイトルの意味が解るにつれ、ああ…だから「愚 行 録」なのかと。
登場人物が総じて酷くて。
誰にも同情できず、そして誰もに自分の姿も垣間見える気がして気持ち悪い。愚かだね。
それでも人の命を奪うのはやっちゃいけないことだよ、なんて言えないわ。
タイトルバックをボーっと見て、突き落すように繰り返される劇伴を聞きながら泣けてきた。
「生まれ」が人の一生に及ぼす業の深さ。
愛されフェイスの妻夫木聡だからこそ暗く沈んだ役が妙に合う。
この人のこういう役はハイな役柄よりも好きだ。
満島ひかりちゃんはねぇ…もう…作品の中ではいつも幸せになれる気がしない。
「秘密が好きなの」は現行ドラマと被る所が多くて色んな妄想が働く。
あと、小出恵介ね。
この人は良い人もハマるのに、どうしてこんな役がこんなに似合うのだろう(笑)
すごくすごくイヤな話だったけれども、この人たちの競演は楽しかった。邦画は今年もいいね。