マンチェスターって言うからイギリスの映画だと思ってたら、アメリカの方のマンチェスターだった。ボストンもマンチェスターも綺麗な街だなー。ボストンはチラッと行ったことあったけど、ほんと街並みがめっちゃオーセンティックなイギリスの港町チック。
最近のカメラの精度なのか?構図がとか見せ方がとかじゃなくて、純粋に映像が繊細ですごい美しい。冬の研ぎ澄まされた空気の中での、現地の美しさも大きいと思うけど。
音楽の使い方が絶妙。ケイシーアフレック演じるリーの心のうちを示すかのような使われ方。だから流れる音楽だけで彼の心中の密かな変化が分かる。心が死んでる時は無音。たまに流れても鎮魂歌のような曲だったのが、jazzの名曲i’m beginning to see the lightになった時の静かな感動。からの。。
台詞少なに行間で語る、リーと少年それぞれの心情、そして2人の関係性がなかなか秀逸。
初めから鬱屈とクサクサした主人公だと思ってたけど、まさかあんなに重い過去だったとは。。ありそうな話の上に辛すぎ。小さい子の親としてはホントしんどすぎて、ちょっとリバースしそうなくらいだった。。
こんな過去を負って、リアリティのない一昔前の映画みたいに、何かをきっかけに急にドラマチックに心持ちや生き方が変わるはずがない。それでも、生きていくと決めた中、可能な限りの折り合いをつけてなんとか生きていくのが人間なんだ。そんな現実志向に映画の今っぽさを感じた。
全然関係ないけどちょい役で急にマシューブロデリック出てきてビックリした。歳取ったな〜。。太ったら誰かと思ったぞ。