掛谷拓也

マンチェスター・バイ・ザ・シーの掛谷拓也のレビュー・感想・評価

4.1
ボストン近郊の小さな港町が舞台。テーマはグリーフケア。

ボストンを少し北に行ったマンチェスター・バイ・ザ・シーという人口5千人の町が舞台。ボストンで便利屋をやってる無愛想なリー(ケイシー・アフレック)に、兄が亡くなった電話がかかってきて話が動き始める。

葬儀のためにマンチェスター・バイ・ザ・シーに戻るリー。高校生になった兄の息子(リーの甥)と再会し、葬儀と兄の仕事の生活の準備をすすめるなかで、昔は陽気で明るかったリーが兄、甥とボート遊びをする回想シーンが何度も挿入され、典型的なニューイングランドの風景で美しい。

映画全体が説明しすぎない静かな調子で進行し、ちょっとした言葉、仕草で観客に、彼らの過去や気持ちに気づかせる描き方で引き込まれる。