えーこ

淵に立つのえーこのレビュー・感想・評価

淵に立つ(2016年製作の映画)
3.2
メトロノームが刻むテンポように、
淡々と平坦な毎日を過ごしていた家族、
ある男が現れたことにより、
そのリズムは崩れ、不協和音となっていく…

浅野忠信演じる八坂のやけに低姿勢なのが不気味。
過去の因縁とは何か。
いつ彼が本性を出すのかと緊張感が漂う。

八坂はなぜかいつも白シャツで、
いきなりの白い作業着の下の真っ赤なTシャツにゾワっ!!
キリスト教で、白は"罪の赦し"、
赤はキリストの"贖罪の血"を表すそうだ。

あのとき何があったのか、真相は藪の中…
彼がいなくなった後も、彼に囚われたままの家族。
その変わり果てた姿に絶句…
妻がこのようになってしまったのは、
あまりのショックと自分の罪の意識から。

絶望の淵に立つ。
深みにはまって、生と死の淵。
4人が寝転がるデジャブ、天と地ほど違う。
最初の蜘蛛の話は、どう解釈すればいいのだろう。
親の因果が子に報う!?
彼らを待ってるのは、天国か地獄か。
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