ばーどイヌサンローラン

愛を綴る女のばーどイヌサンローランのレビュー・感想・評価

愛を綴る女(2016年製作の映画)
3.0
愛するほうが幸せなのか?愛されるほうか幸せなのか?


ちょこっとあらすじ

南仏の小さな村に暮らす若く美しいガブリエル。最愛の男性との結婚を熱望しながらも、地元の教師との一方的な恋に破れ、不本意ながら両親の決めたスペイン人労働者ジョゼの妻となる。「あなたを絶対愛さない」「俺も愛していない」。そう誓いあったにもかかわらず、日々、近づいては離れる官能的な夫婦の営み。
そんなとき、流産の原因が結石と診断され、アルプスの山麓の療養所に滞在することになる。そこで、インドシナ戦争で負傷した「帰還兵」アンドレ・ソヴァージュと運命的な出逢いを果たす。それは彼女が綴る清冽な愛の物語の始まりとなるのだった――。(公式サイトより)





🎶 疲れ〜 果てた〜 あなた〜
わたしの〜 幻を〜 愛したの〜


杏里の『オリビアを聴きながら』を思い出す。




ミレーネ・アブスのベストセラー小説
『祖母の手帖』の映画化。


あらすじでも分かるように、主人公ガブリエルはかなり情熱的な女性。



ちょっと情熱的過ぎて精神的にもイタイ女性で、親も手を焼いていて、精神病院に入院するか?親の決めた相手と結婚するか?(てか、こんな親、嫌だな。こんな時代に産まれなくて良かった)って感じに迫られて『あなたとは、しない』『あなたのことは、愛さない』って言われて、相手も『俺も、愛さない』って感じで、結婚するんだけど…



もう最初っから破綻してるんだけど、ま、両方の思惑とか合致してというか、ギブアンドテイクな感じなのかな?2人がよければいいんだけど…



しない、っていう割には娼婦ごっこ(最初、営みをしないから旦那は娼館に行って処理をしてたのね)をしあうんだけど、ま、コレには愛のカケラは見当たらない。


そんな時、主人公ガブリエルに結石が見つかり、療養所で治療することになり、そこで運命の人と出逢ってしまう⁈



でも運命の人は…



療養所で出逢ったってことは、お互い、体が悪いわけで、愛を誓い合うも…



理想の男性に出逢い、もう寝ても覚めても、それしか頭の中になくなってしまい、ついに幻想までみてしまう。って、ま、イタイ女性なんだけど、気持ちが分からなくもない。(てことは、わたしもイタイオンナ⁈)親から厄介払いで押し付けられた愛のない結婚で淀んだ心に花が咲いたのだから。




そして運命の人と引き離され、時期がくるまでは逢えないけど、手紙を書くと誓いあうが…




返事は一切なく…



そして…



17年間かけて真実の愛に辿り着く。



寛大な大きな愛に包まれていたんだよね〜




それでも、生きていて欲しかった。って切ないけど、おっきいな、って。



真の優しさって、相手に気づかれないように、相手を思いやることなんだろうな。この旦那は見た目はカッコよくないですが(主観ですが)最後、すごくカッコよく見えた。




旦那の愛情の深さに、言葉を失った。




マリオン・コティヤールはこういうちょっとイかれたような官能的な情熱的な役が似合いますよね。でも、もうちょっと20代ぐらいの役はキツイかな…



監督・脚本
ニコール・ガルシア
キャスト
マリオン・コティヤール
ルイ・ガレル
アレックス・ブレンデミュール



原題『MAL DE PIERRES』







2017.10.17 ヒューマントラスト有楽町