ののな

わたしは、ダニエル・ブレイクのののなのレビュー・感想・評価

5.0
ただただ現状を伝えようという視点の静かな映画であって、それでいて心に熱を与えてくれる良作でした。
キャストではケイティのやつれた外見の説得力が見事!
そして大御所ケン・ローチが引退撤回をしてこの作品を撮ってもなお、再度の引退撤回を余儀なくされ、新作(「家族を想うとき」)を撮った、撮らざるをえない世の中が続いてしまっているんですね。ケン・ローチの映画は救いや支えがありつつ、見る側それぞれに自分に出来ることがあるんじゃないか?ここで役に立てるんじゃないか?ここはこうできるんじゃないか?と思わせる部分を多く備えていて良いですね。

蛇足かもしれませんが補足しておくと、家庭内や私人間の地獄みたいなものはただ苦しいだけですが、社会は「自分が」なんとか出来るんじゃないかと思わせてくれますね。
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