ののな

累 かさねのののなのネタバレレビュー・内容・結末

累 かさね(2018年製作の映画)
5.0

このレビューはネタバレを含みます

原作途中まで既読。
『かもめ』既読。
『サロメ』既読。

たおちゃんが出演舞台「印象派Neo〜」のカテコを受けてインスタ/ブログで懐古していた本作。

たおちゃん的にはお芝居でのカテコは印象派が初だったようでこの映画が思い出されたとのこと🩵

とにかくたおちゃんと芳根京子ちゃんが互いに一人二役を見事に演じ切ってた!「今どっちか」っていうのがすぐ分かった!

原作の累の「異形の者」らしい顔つきは、古典の薫樹累物語/累ヶ淵物語で、殺された姉の怨念を受けて無惨な見た目になってしまった累の形相がモデルかなと思うけど、いや芳根ちゃん可愛すぎるって…あんなん地元の形成外科で保険適用で傷跡さえ直してもらったらすぐ薔薇色の人生でしょ。
まあお芝居なので、あの見た目が醜い世界なんだなと思って没頭するしかないし、それがお芝居の面白いところだし、いざそっくりな顔の人をほら醜いだろうと連れてこられても芳根ちゃんほどの芝居ができるか微妙だし。

『かもめ』では烏合を巡って対立した2人が、演技力を持つ累と美貌を持つニナとの関係が絶対に対等にはなれない(かつ、その上下関係は逆転し続ける)ことと共に、顔だけに執着してきた累にとっては救いになりうる「中身を見通す人」がいるということも示されていた。

だからこそその後の展開に中身云々とか、累の環境要因のステージへの執着の活かされ方(サロメで執着は描かれてたけどやっぱり足りないかなあ)があんまり出てこないのが残念だった。
(原作では『ガラスの動物園』もやっててそこが累の繊細さと深みを出せる場所だったかも、てか芳根ちゃんのガラスの動物園見たい🥺)

『サロメ』はもう素晴らしかった!舞台には立ってるけど映像らしい表現だったなと思った。
オペラの『サロメ』観たことあるから、NINAGAWAっぽい和装じゃなくてあのイェルサレムな装い(?)でひらひら服を捨ててくダンスが見たかったな🥺
あとワイルドがオペラ用に書き下ろしてるからやっぱストレートプレイだと首切ってからkiss…するまでの冗長さが目立つなあ🥲(いうてオペラでも溜めすぎて何回かズコーってなってからかな)

累の芝居に対する執着のトリガーとなった幼少期の場面には邦画ファンにはお馴染みの伊東蒼ちゃんも出てます‼️めっちゃ良かった‼️👍伊東蒼ちゃん(幼少期)→芳根ちゃん(成年期)で、「醜悪な見た目」とされる世界線怖すぎる😞

檀れい様々でした🩷🩷

ニナ意識喪失シーンとか最初の方とかのキスシーンというか依存関係をいい感じに描きたかった感はあるけど、おそらく意図していたグロテスク・おどろおどろしい・ドラマティックetc.なイメージの「美と醜との歪な口付け」というよりは、芳根ちゃんもたおちゃんも可愛いレズ〜😍❣️ってなった🥺🥺
出直します。。。
ののな

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