素数

わたしは、ダニエル・ブレイクの素数のレビュー・感想・評価

4.0
これといったストーリーとか盛り上がりはないけどすごく心にずーんと来てたくさん考えさせられる作品でした。
途中何故だかはよく分からないけど何回か自然に涙が出てきて、ラストも涙をこらえきれず、、

融通がきかない制度とか便利になるシステムによって不便になる人々とか貧困とか、きっとどこの国にでもある問題で、でもそんな中でも頑張っている人、困っている人に寄り添える心は豊かな人になりたいと感じさせられました。

たまには映画館で映画を見ようと思ってどんな映画かも知らず何となく選んだのですが見てよかったなあ、と
やっぱり映画館はいいですねスクリーンといいあの空間といい、そして音フェチには生活音もたまらない音響なのでそれだけでも映画館で見ることに価値があります(笑)


あとは個人的にですが
辛いことが重なったとき、とにかくどん底のような気分のとき、何もかもが上手くいかないとき、そんなときって些細なことでも涙が出るほど辛くなりますよね、お風呂のタイルが割れたってそんなに大きな不幸ではないように思えるけれどそんなちょっとしたことで泣いてしまうほどケイティは弱っていたし頑張っていたんだと伝わってきてすごく印象に残ったシーンでした。フードバンクのところももちろんですが


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新聞の投書欄にて、ネットでの申し込みしか受付がなく参加したかったのにできなかったというような話がありこの映画を思い出しました。いまバイト先でもネットからしか応募できない抽選券を配布しています。年配の方だって多く利用するのに。

ネットの方が便利という人が大半だとしてもインターネットを使うことが出来ないという人も少なからずいるということを企画側は頭に置いておかないといけないと改めて思いました。
この映画だってそれを伝えたかったはずなのに社会はどんどんそうではない方に向かって言っている気がしてすごく切ないです、、、。

2018/01/15追記
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