mii

ラビング 愛という名前のふたりのmiiのレビュー・感想・評価

3.8
これも差別の物語ですが
白人男性と黒人女性の慎ましやかな愛を描いた
ラビング夫妻の実話。

二人は州を跨ぎ結婚しますが
そこで どうして??と違和感を感じて
ある晩寝ているところに警官が現れ
二人を連行してしまいます。
何の理由もなく?と思いましたが
バージニア州では異人種間の結婚は法律で禁止されていたのです。
誰が決めたのさ?
離婚もしくは25年もこの州には戻ってこれないという罰則の選択をさせられます。
結果二人は 生まれ育った故郷を離れる選択をします。

ラビング夫妻が この法律を変えたのです。
妻が一通の手紙を書いた事から。

この作品の良さは 愛がいっぱい!という描写は一切なく
地味さの中に 夫婦の固く結ばれた絆を感じ取れる事。
常に夫の意見を尊重する妻とか
二人の姿は どこかクラシカルな日本の夫婦像を思わせるのですよね。
「何があっても君を守る」
結婚するって こういう事だよなぁと思います。
大切な妻と家族を ただ守りたいというささやかな願い。
寡黙なリチャードが とてもとても素敵でした。
mii

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