とても複雑な映画でした。
“複雑”というのは、映画として複雑というだけでなく、観ている最中、または観終えた後、尚、複雑なのです。
この映画では、イランという国の今について描かれています。
そして、暴力が生む暴力とその顛末についても描かれています。
それは、戯曲『セールスマンの死』にも象徴されています。
だけど、感想を述べるにはあまりにも複雑なのです。
僕には答えが分かりません。
ここで描かれた事柄もまた誰にでも起こりうること。
あのときああしてれば、ああ言えば。
だからこそ、分かりません。
しかしながら、映画としての構成、音楽、様々な面でよく出来た作品だと思います。
いつか、もう一度この映画を観た時に、自分なりの答えが言えるように、もっと多くのことを知っていきたいと思いました。