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ブンミおじさんの森のnmnのレビュー・感想・評価

ブンミおじさんの森(2010年製作の映画)
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死の近さと生の遠さが不思議だ。考えていたのは距離の問題だった。あらゆるものが分かたれることなく同時にある世界。
会話の雰囲気がずっと印象的で、言葉が独立していて、不必要に融け合わないけどあらゆるものがそこに在るということが否定されないような感覚があった。
画がどれもきれいだけど、淡々と映していて特別にしないところが好きだった。タイの自然の在り方と、人の在り方を思う。
森に入っていくとき、風景と音に身体が満たされて洗い流されるようだった。おじさんも、息子も、死んだ妻も、そうやって洗われていったのかもしれない。
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