MARUKO

LOGAN ローガンのMARUKOのネタバレレビュー・内容・結末

LOGAN ローガン(2017年製作の映画)
4.0

このレビューはネタバレを含みます

予告や前情報から、能力が衰えて人間に近づいたローガンとしての戦い、になるかと思っていた。

しかし自分がこの映画に見たのは、ミュータントとしての自分を最後まで全うして、美しく人間として散る姿だった。
究極の反面教師。
ミュータントとして生きるのにどうしたらいいかもう分からない。夢に出てくるのは自分の望まない自分。傷つけられることが怖かった悪夢だったかつて、傷つけることが悪夢である今。こうなっちゃいけないぜと吐き捨てるように死んでいく、しびれた。

普段自分が好まないジャンルに挑戦し、いつも以上に言葉がまとまらない。ちょっとベタだったけど納得のラスト。きれいに有終の美を飾ったなと思う。
恐らく自分が今までみた中で最高峰の戦闘シーンもすごかった。オープニングからどうだ!本気で作ってるぞ!と威圧されるような迫力。目も当てられないグロテスクさなのに、なぜか見てしまうほど魅力的だった。R15で作ってもらってうれしい。音響が素晴らしかった。
そして何よりヒュージャックマンが完璧過ぎる。あの演技はオスカー級だと自分は思う。あの演技を見れただけで正直満足な位。ダフネキーンもなんとも貫禄たっぷりな渋い表情をする。動物じみた野性感溢れる声もよかった。
満足感ある素晴らしい作品だった。

ローガンが悩んできた生き方。
死ぬときになって初めて、これでよかったのかなと彼なりに答えを見つけたようにみえて、なんだか見ているこっちも深く息をつくような気持ちになった。
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