ニクガタナ

アリータ:バトル・エンジェルのニクガタナのレビュー・感想・評価

3.6
原作の「銃夢」未読。記憶を無くした少女が自身に秘められた能力を覚醒させて、彼女を亡き者にしようとする何者かの陰謀に立ち向かうサイバーパンクアクションエンタメ。世界観描写がちょっと薄い。猥雑な見世物感が思ったよりちゃんとロドリゲス臭い。強い女性はキャメロン臭。目がでかいCGアリータ、困惑顔に浮かぶ眉間のシワがリアル。好人物設定のクリストフ・ヴァルツは大好物。今作ではクズ鉄の山からアリータの頭部胸部を見つけて再生するサイバー医師を演じてて落ち着いた芝居がやっぱりいい。初めて観た悪役のマハーラシャ・アリもなかなか。ウスノロウスノロなエンディング曲は良いが、まったりした劇伴があまり機能してない。ローラースケートで高速移動しながらボールを奪い合う「モーターボール」ゲームシーンのケレン味たっぷりのCGアニメが上手い。あの動きを演出できるのはロドリゲスのなせる技かキャメロンのこだわりか、いずれにしても流石である。移動しながらのカメラワークが縦横無尽にグルグル回って、でも位置関係ちゃんと追えるし、レイアウトが秀逸で何が行われてるかわかりやすい上にカッコよく決まってる。天空に浮かぶユートピア「ザレム」のボスが最後にチラッと登場するが、髪型のせいかグラサンかけた箭内道彦かと思った。
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