レオピン

哭声 コクソンのレオピンのレビュー・感想・評価

哭声 コクソン(2016年製作の映画)
3.9
疑心暗鬼に陥った人間が何を信じたらいいか分からず誤った行動をとるという、セイラムの魔女狩りかデビルマンのような集団暴行もあったりしてヒリヒリした。細部を描く手腕は見事で画面のトーンも素晴らしく、娘の変化につれて明らかに映画が深まっていくのが感じとれた。叫び、目つき、エビ反り、全てが尋常じゃない。顔面いっぱいに広がる赤黒い血、ドロドロ、グチョグチョ、汚いものは正義だ。

ただ序盤はちょっとタラタラし過ぎた感もあった。大体主人公が情けなさすぎてささいな事で大声をあげる世界のヘイポーなみのびっくり体質。なんかいうと、うわあああああ。同僚もまた輪をかけてだらしなく、なんでいつも韓国の田舎警察はちゃんと仕事をしないんだとあらぬ方向に怒りが向く。

結幕部で三者が示したもの。みんな違うことを言っている。何を信じればいいのか分からない。
混乱のままにエンドロール。少し枠からはみ出てしまったか。まはみだし気味の方がいいっちゃいいんだけど。
これは解説サイトなんか見なければ気がすまない。というわけで読んだ。

うーん、日本人、女、祈祷師、そして主人公、それぞれのモチーフは聖書にあると。なるほどそうか、、、だけどゾンビの件りだけが分からん。面白かったけどねあそこ。クワを引っこ抜くとこなんかサイコーだった。

あとあの地元の肉屋の仲間たちが車に色々武器を積めこんでいるところで一瞬あるものが、、、

ほんと、牛骨好きね 笑

⇒泣き叫ぶ子どもが怖い映画ベスト級 『エクソシスト』(‘73)『震える舌』(‘80)、etc.

(2019.7)
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