ひでG

プルーフ・オブ・マイ・ライフのひでGのレビュー・感想・評価

4.0
「アイアンマン2」を見て、グゥイネス・バルトローが恋しくなって、深夜帯に録画していた本作を鑑賞。

僕としては、彼女の笑顔をたくさん見れればいいなって、完全にミーハー気分ではいったのだが、

そんな僕のライトな気分を完全に打ち砕いてくれた素晴らしい出来栄えの作品。
終盤にはもう感動の一筋の涙でした。

天才数学者、そして今は狂気の世界に行ってしまった父を名優アンソニーホプキンス。
劇中でも「父は狂ってしまった!」というセリフが繰り返されるけど、今観ると「痴呆症?」て思えなくもないないけど、
とにかく、数学者の天才は、もう一人で落ちぶれるだけの生活を送っていた。

そんな父の唯一の拠り所であり、希望なのがグゥイネス演じる次女のキャサリン。
彼女も天才肌の父の血を受け継ぐだけあって、繊細でストイックな生き方しかできない。

冒頭のキャサリンの誕生日のシーン。
祝ってくれる友達も恋人もいない。グゥイネスの役柄としては信じられない孤独な女性。

当初の「彼女の笑顔が見たい」という目的は達せられなかった。だって、劇中すっと彼女は苦しそうなんだよ、叫び続けてるんだよ、もがき続けてるんだよ、

でも、それ以上に素敵なものを見つけることができたのた。

それはグゥイネス・バルトローの演技力の確かさである。

天才数学者者のアンソニーホプキンスは、やっぱりさすがな人はさすがだ!の演技力。

雪の庭でのシーン。ほとばしるアイデアを止められない、せかされてあるあの感じ。

そして、あの哀しみの表情。

もう、名人芸!いや、「世界国宝!」て言っていいくらいの極め付けの名演技。

でも、グゥイネスは、それにちゃんと応えて、それを受け止めている、

父の哀しみと絶望に触れた時の彼女の哀しみと絶望。
見事に表現している。
あの大名優と堂々と渡り合ってる。
素晴らしい!

また、そんな彼女の絶望と叫びを受け止めている恋人役、若きギレンホールの演技力も当時からかなりのものだった。

才能を受け継ぐことは、苦悩も引き受けること。

証明【プルーフ】されるのは、成功例だけでなく、同時におびただしい失敗例も呼び覚ますのだ。

この映画のグゥイネスはほとんど笑わない。
でも、とてもとても美しいし、輝いている。

本作の後、同じ監督の元、その美しさと輝きは頂点に達するのだか、その期間は、アンソニーホプキンスが演じた天才数学者のように短かった。

もっと輝いていてほしい。
もっとてきるよ、グゥイネスは!

大好き!グゥイネス!
最後はオヤジの告白でした!
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