ベジタリアンの隠された意味。
ベジタリアンとして育ったジャスティーニュは
姉アレックスも通う獣医学校に入学する。
この学校の上下関係も 異様さを醸し出していて
ルームメイトのフェラや
学食で映し出された食材も もはや餌のようで 生々しい。
先輩たちからの洗礼で 生肉を食べさせられた彼女は
タイトル通り「めざめて」しまう。
生身の人間のグロテスクさの怖さがある。
まさに「RAW」
アレルギー反応した身体であったり ブラジリアンワックスの痛みや
髪の毛を噛んで 吐き出す場面とか。
姉の指をむしゃぶりつく姿は 特に異様でもあり 刺激的だったな。
これが覚醒してしまった場面なのだけど 強烈！
野獣のような本能も目覚めてしまう。
この姉妹が獣医の道に進んだのも
両親もこの学校に通ったという設定も興味深いし
姉妹の喧嘩なんて 噛み付き合って まるで獣。
これを女性がやるから 尚いい。
セックスにおいて 多少の獣っぽさがあると燃えるのはあるよね。
こういうのって隠したがるものだけど
ラストのあの身体は 人間が動物である事による
究極のフェチズムの本髄であったりするのかもな···とも思う。
妹は母親に似て 性欲までで済んだけど
度々起こる交通事故の真相の姉は
狩猟本能が勝ってしまったのでしょうね。
スタイリッシュであり 異質のホラーを放つジュリア・デュクルノー監督
彼女の感性 かなり好きかも。
