次男

ドラえもん のび太と銀河超特急の次男のレビュー・感想・評価

3.6
旧ドラえもんを観てみた。
これ、素敵!!ストーリーはもちろん児童向けだけど、漂う空気だけで十分に楽しめたし評判がいいの、頷ける〜〜!

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銀河超特急に始めて乗り込んだときの、ミステリアスでロマンチックな不穏さ。劇伴のクラシックが、すごくいい仕事してるの。列車が走り出すとき、「冒険に出るワクワク!」みたいな元気いっぱいじゃなくて、なんだかこっそりとした内緒話みたいに始まって、そこにクラシックが流れてるの。子供のときに観てたら、「楽しいけどなんか怖い」って言ってそうな、感じ。

技術も予算もそんなに潤沢じゃなかっただろう、すごく平面的でテンプレートな宇宙なんだけど、旅に出る不安さとワクワクはしっかりあったなあ。

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ラストの感慨がね、「これこれ!」ってなったですよ。別にぜんぜん泣けるとかじゃなくて、「あ、終わるー、寂しいー」ってこの「寂しいー」がほしいんですよ僕は!ストーリーに泣きたいんじゃなくて、映画が終わっちゃうこと自体の寂しさ!

ラピュタとかみたいにさ、暗転しないで、ふわーってエンドロール上がってきたときの、あの寂しさ!トトロが終わったときの寂しさ。寂しさを求めてるとこ、あると思うですよ。

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敵のチープさも好き、背伸びしたら倒せそうな感じ。星々の個性もスターウォーズ感ちょっとあったし、やっぱり列車ってのがすごくいいね。「伏線」なんてスマートな言葉は似合わないけど、散りばめた要素を以ってして解決するラストもとても好ましい。たしかに面白い映画でした。
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