むぎたそ

22年目の告白 私が殺人犯ですのむぎたそのネタバレレビュー・内容・結末

4.5

このレビューはネタバレを含みます

ひゃー
エグ面白かった!
観た人としゃべりまくりたいですね。
掴みからして圧倒される。かっこいい編集、事件映像、ざらついたブラウン管のテレビ画面にキャストの文字。なんなんだよ、あの、プロジェクションマッピングのレベルの高さは。。なりたくはないけど、ソネさま♡に熱狂しちゃう感じわからなくもなくて、自分に軽く嫌悪感ですね。ええ。
最初からけっこうクライマックス感あるのに、飽きさせないでいけんの?大丈夫?って思ってたけど杞憂だった。次から次へと新事実が明らかになるからね。今の時代に見られる最高レベルのスリルとサスペンスではないか。ストーリーの起伏、スピーディーでテンポがよくてカッコいい鮮やかな演出にしびれた。
早乙女太一化粧ないバージョンいいね。
各役者の妙味もたのしめる。岩松了とか岩城滉一とか平田満とかね。仲村トオル、棒読み役者かと思ってたけど、その味が今回生きた感じだね。途中までトオルがいってることかっこいい〜ってなっちゃいそうになった自分が愚かです、はい。なるほど、ジャーナリストさまは口がうまい。わたし、簡単にその「かっこよさ」に騙されますよ。藤原竜也は元々好きだけど、伊藤英明の好感度も上がった。悪の経典みてからみてるから最後まで油断できないと思ってたわ。けっこういい役者じゃん。

これは戦争映画かも。

連想したもの:虐待の連鎖、イスラム国の殺害映像、さかきばらの手記、ネット社会、ニコ生におけるパンとサーカス、大衆である自分たち(悪の凡庸)いや「自分」へのちょっとした嫌悪感(ローマの剣闘闘技場が今あったら私は間違いなく観にいくね。それからパリ人食い佐川氏のイベントに興味持ったこともある、こわくて結局いかなかったけどね)、ゆきゆきて神軍(倫理観よりいい画を撮りたいという本能に従ってカメラ向け続けちゃう宇野祥平の描写が素晴らしいだよな。好奇心は猫をも殺す。中村トオルと宇野祥平は表裏一体だと思う。キャパも沢田教一も一ノ瀬泰造もなんで死んだかちょっとわかったような気がするわ)、震災が人の心に及ぼす影響、め組の大吾(非日常に慣れすぎて日常に耐えられなくなるアレ)、ヤンヤン夏の想い出(監視カメラのカット!私はJホラーよく知らんのですが、そちらには頻出なんですかね?)、犬神家の一族(スケキヨ!)

最後、藤原竜也は空港からどこへ行ったの?単に高飛び?中村トオルがかつて見た光景を確認しにいったのかしら?

整形シーンまでは岩松がグルだとは思わなかったけど、岩松さんって役者が一筋縄ではいかない感じあるから、出た瞬間、この人普通のキャラ(全面的にいい人)じゃないんだろうな、という気はしてしまっていた。。エンタメ良作だから、細かい追求は意味ないだろうとは思いつつも、あの落ち方でたくみは助からないだろうという気がしてしまった。あとはまあー、たくみと牧村も捕まりそうな気が。。でもまあまあまあそんなの気にならないくらいめちゃ面白かったよ。

これ、韓国映画のリメイクなんだねー。韓国のサスペンス全く着手してないが、今後見てみたいという気が起こった!

世界で一番怖いのは自然災害や兵器ではない。人の心の闇である。
むぎたそ

むぎたそ