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僕のワンダフル・ライフのoldmanSEヨKのレビュー・感想・評価

僕のワンダフル・ライフ(2017年製作の映画)
4.0
【ネタバレなし】多分今年観た映画で一番泣いたかも。コレはもう反則です(笑)犬を飼ったことがある人にとってはもっとも弱い部分を刺激されること請け合いですよ。
自分の場合は、更に罪悪感「もっと可愛がってやればよかったな…」が相乗効果的に加味されましたが…。

気を取り直して、気になったことを。

・まず、心の声としてのナレーション…つまり犬が喋りすぎ。
ラッセ・ハレストレムが犬好きであることは間違いないとしたら、もっと犬の表情を使って想像させる作り方もあったんじゃないかな?と感じました。
むしろ”物言えぬ”からこそ表情が豊かだし、こちらも(状況により時には過剰に)読み取れます。
ナレーションで語られてしまう言葉の枠以上の感情を喚起できた筈なんですが…。
映像としての犬の演技を、原作の言葉として出来なかったのかなぁ。
ソフト化された時には、ナレーション無しverもあればいいのに。

ラッセ・ハレストレムは相変わらず、不幸を一歩引いた独特の視点、距離感の眼差しで撮るのが巧いと感じました。
向こう側の彼ら(映画の中の登場人物)たちも余計なお節介や同情は望んでいない、どうにもならない彼らが自ら受け入れたり解決しなければならない事…
こちらは、ただ、ひたすら彼らを見つめることしか出来ない…それはまさに人より寿命の短い犬やペットたちへ繋がる感情、非力さを教えてくれる容赦のなさ、童話の役割のような心のワクチンとしての作用でしょうか。

自分は吹き替え版でしたが、ベイリーの男性の声にちょっと違和感がありました。
子犬から始まるのと、途中で雌になったりするのでむしろ少年っぽい中性的な声も出せる、声優か女優の方が合ってたように思いました。

決して今回の声優さんの声とか技術とかでなく、単純に自分の感じた相性という意味です。

おそらくオリジナル音声も男性の俳優だったから(?)だと思いますが。

ソフト化された時には、少年っぽい女性の声優さん、或いは例えば小泉今日子さんとか犬好きで有名な石田ゆり子さんとかの女優さんverもあったら面白いかも。
超訳ならぬ超役もあってもいいのではないかなぁ…。
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