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島々清しゃのミートのレビュー・感想・評価

島々清しゃ(2016年製作の映画)
5.0
僕は女優安藤サクラが好きで好きでしょうがないので、この映画の批評は甘々である。それにしても島の日常と風景が綺麗にそして自然に描かれており見事としかいいようがないので、是非ともご覧になって島の風に吹かれてみることをお勧めする。

伊東蒼は間違いなく天才俳優である。あの佐藤二朗をして「怪物」と言わしめた演技力は一見の価値がある。

母親役の山田真歩は劇団東京乾電池出身。幸薄い女の役がぴったり(失礼)で、この先どうなってしまうのか感が強すぎるきらいはあるが、やはりそれも含めて上手いのであろう。「アレノ」で共演した渋川清彦と再びの共演。渋川も島の青年をうまく演じているが、彼自身ミュージシャン(ドラマー)であり、地で行ける役だったのかもしれない。

おじい役の金城実は実は琉球民謡の歌手であり、どうりで芝居はぎごちないものの歌が上手いはずである。映画の中で重要な役どころを演じており、色々考えると泣けてくる。

おばあや島の子供たちの俳優さんもとてもいい味。

最後の最後、安藤が都会に帰る船の上でおなかをなでるシーンがあるのだが、実際の彼女が2017年3月に出産していることを考えると妊娠中の撮影であったのであろうことが予想され、そして役のバイオリニスト北川祐子が都会で何らかのトラブルを抱えて島にやってきたことを象徴していると思えるのだ。
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