コーディー

荒野にてのコーディーのレビュー・感想・評価

荒野にて(2017年製作の映画)
4.2
なかなか厳しくも良い映画でした!

チャーリーは競走馬ピートに何か埋めてもらおとか殺処分許せない!ではなく逃れる術のない敷かれたレールを只々見過ごせなかったのかな。人生の非情さも身寄りのある幸福も骨身に染みる彼だからこその躊躇ない導き、それはまだ絶望してない証拠。優しくも優し過ぎないこれぞ人生!

15歳には過酷過ぎる現実やし、それは唐突にやってくる。けれど慎み深く多くを求めず他者を察する思い遣りにも溢れるチャーリーは怯まず泣き言もない。残酷の先にある光を見据えて時に強引さもあるけどその都度噛み締め向き合う姿、その凛々しさに感傷の余地無し!

手を差し伸べてくれる人達だって手一杯で自分の人生を生きてるし当然犠牲にしてまで構ってもられない。そんな包み込むでも突き離すでもないシビアな距離感は雄大で美しくもどこか冷たい風景とも重なる。
チャーリー・プラマーの成長途上の魅力、彼を待つ何も決まってない道の先の輝きを祈りたくなる。

スティーブ・ブシェミやクロエ・セヴィニーらシブい大人キャストもベタベタ甘さの一切ない厳しい現実を生きる登場人物としてとても魅力的でした〜