足立梨花主演による少しサスペンス風の学園ドラマを山岸聖太が監督。
タイトルからもっとイジメのジメジメした内容と勝手に想像してたけど、確かにイジメは描かれてるもののそれよりもメインはその周囲に視点を向けて、イジメを浮き彫りにしているなんて事はない傑作だった。
この手のイジメを取り上げる作品の場合、そのイジメの行為（普段では有り得ない行為）を描きがちだけど、今作はイジメを傍観する側、先生や事を遠くから見守る、もしくは私には関係のない事とイジメそのものを無視する人こそがイジメを助長する、もしくは肯定する悪因でしかないとハッキリ提示しているのがとっても好感がもてた。
舞は田舎に越してきた、何事もなく学園生活を過ごす為にクラスの中くらいの位置を目指そうとするが越してきた先のクラスには中学時代にイジメられていた子同級生がいた、しかもその同級生は偽装して舞が昔自分をイジメていたと告白、たちまちクラスのイジメの標的になる舞であった・・・
足立梨花の多少卑屈になりながらもしっかりと向き合っていく強い姿勢が良かった。
映画.com参照
漫画アプリ「comico」連載の澄川ボルボックスによる同名マンガを実写映画化。親の都合で、とある田舎の高校に転入した葛西舞。そこで出会った小田切詩乃は、中学時代に舞のグループからひどいイジメに遭っていた。舞は詩乃のことをまったく覚えていなかったが、過去の恨みを忘れていない詩乃は舞に復讐を決意。詩乃による舞へのクラスメイトを巻き込んだ復讐劇がはじまる。主人公の葛西舞役を「劇場霊」やドラマ「あまちゃん」の足立梨花、小田切詩乃役を雑誌「Seventeen」の専属モデルなどで活躍する江野沢愛美がそれぞれ演じる。監督は星野源、ユニコーンなどのMVを手がけた山岸聖太。
傷だらけの悪魔
2017／日本
配給：KADOKAWA
