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BLAME!(ブラム)のkochabのレビュー・感想・評価

BLAME!(ブラム)(2017年製作の映画)
4.0
本作は私が映画の整理を兼ねて使っている「Flilmarks!」。こちらが主催する試写会に当選しまして先行して本作を見ることができました。関係者各位に謝意を述べたいと思います。<(_ _)>

試写会申し込みを入力している時はすっかり忘れていたのですが、ホールでもらったパンフレットをもらって思い出しました。TVアニメ「シドニアの騎士」と同じ原作者、そして製作スタッフで作られた劇場用新作でした。シドニア~はTV版は全編見ていたので、これはいい機会に当たったかも。

都内某所で行われた試写会、上映終了後、聞き耳を立てていると、聞こえてくるのは映像面の美しさの話。あ~、確かにそうかも。シドニア同様、フル3Dで作られている、というところがある意味推しの一つと思いますが、シドニア~の時は動くキャラクターと背景の線の境界がハッキリしていた、ある意味エッジが立っていた感じがして、いかにも背景に画を乗っけているな~、と思っていたのですが、本作ではその境界線が自然な感じになっていました。エッジが手描きアニメ風に柔らかい感じ。多分背景的にも、キャラクター的にも共に歩み寄りがあったからとも思いますが、この辺でも3Dアニメとしての質が一段階上がったな~、と思います。
それと、シドニア~は世界観からか??キャラクターの顔がどれも似たり寄ったり、と言われていたように思いますがw、亜人を経て本作ではキャラクターの顔などもしっかりしていたな~、と思います。ま、ある意味フル装甲では代わり映えは余りしないかもしれませんが。

と、あくまで技術力だけ見るならば、上がったな、と思いますが、ではストーリーと言えば、実は過去からある王道路線、とも言えます。いわゆる流れ者が村、街にやってきて無法者と戦う、というところと。過去で言えばそれこそ「荒野の用心棒」しかり、マカロニ・ウエスタンしかり、です。ただ、それでは身も蓋もないので、いろいろと世界観を変える、と言うのがお決まり路線です。そういう意味では、この弐瓶勉という人が考える世界観はおもしろい、興味が持てる、と思います.大きな流れではある意味人間の世界が終焉を迎えようかという世界。巨大な都市が造られている中にあって、それに対比するかのようなマクロ的な現場設定。これだけでも十分おもしろい世界観かと思います。そこになぜ人間は狩られる立場になってしまったか、という謎まで入ってきて。この辺はそれこそエピソード0的な話などいくらでもスピンオフが作れそうな感じです。

キャラクターもある意味安定感たっぷりな感じの声優さんを多く使っているので、アニメファンとしてはもうこれは納得です、というところではないでしょうか。各キャラもアクションしてましたしね。

世界観やアニメ、と言っても実は間口が広く作ってあるな、と思う映画作品でした。
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