ひさしぶりにこんなにストレートな恋愛の映画を観た。濃密なひと夏の恋。あまりにも官能的で若干胃もたれもした。
知性と美がそこらじゅうに溢れている映画で画のうつくしさはもちろん音楽のタイミングや曲のチョイスがよかったな。
エリオのお父さんが素敵だった。わたしがこの先子どもの親になることがあればこうありたいな と思う理想そのもののような父親だった。子どもの選択肢を安易に否定するような親にはなりたくない。
一見うつくしいエリオとオリヴァーの恋だけどエリオはマルシアちゃんをしっかり傷つけたことは忘れてほしくないな。心が痛いよ。でもそんなエリオを否定できないところもある。恋って自制ができないときの方が多いと思うので。いろんな経験を積み重ねてエリオには幸せになってほしいし父親に「痛みを葬るな」と言われたエリオと真の自分を隠して結婚を決めたオリヴァー ふたりがそれぞれ過ごす道が気になるね。
甘美で切なくて痛くて眩しい映画でした。