グレハニスト森田

ザ・リング/リバースのグレハニスト森田のレビュー・感想・評価

ザ・リング/リバース(2016年製作の映画)
2.5
一時期流行った渡米Jホラーシリーズの蒸し返し。
山村貞子をキャラクター化して意味不明な3Dとか作ってる日本よりはよっぽど映画的に好感触ということは言っておきたい。

一応オリジナル「リング」の要素はフィーチャーしているものの、オリジナルの風土的恐怖感は出ない。
演出やらビデオの内容がどうしてもスタイリッシュになりがちで、「サイレントヒル」とかにイメージの近い精神的なホラーとなってしまうのがどうにも肌に合わない。
ビデオ観たあと電話が鳴るという設定を踏襲しているが、わざわざタイムリミットの報告付きという趣無き事この上ない演出。
”ただ電話が鳴る”というJホラー的恐怖演出の本質が理解されていないんだなぁ。

オリジナル版では倉橋雅美が間接的に貞子を目視?して頭がおかしくなっていたが、本作ではビデオを見てない限りは平気な模様。

全体的な構成は無難に仕上げてきた感じだが、今更サマラのオリジンを探る物語を作られてもという感じ。
例の映像見てから田舎町に探索に向かうお約束は、はっきり言って飽きた。

全体的にしょうもないが、ダイナーの飯がうまそうだったので評価点としたい。

生活必需品の変化に伴い、出現ポイントがiPhoneやら50インチ超えの液晶テレビときているもんだから、まぁ違和感がすごい。笑
VHSなどとうに淘汰された令和の時代に、貞子やらサマラやらは場違いになってしまった。
アナログの怪物だよ、あいつら。