Ricola

レザボア・ドッグスのRicolaのネタバレレビュー・内容・結末

レザボア・ドッグス(1992年製作の映画)
3.6

このレビューはネタバレを含みます

信頼関係が無駄な関係性に陥ることが、場合によっては稀にある。その一つは強盗の共犯者同士の場合なのではないか。
強盗失敗によって危ういバランスを保っていた共犯関係がもつれていくなかで、男たちの信念のぶつかり合いがスタイリッシュに描かれる。


犯行直後と犯行前および強盗計画時などのいくつかの過去軸を行き来する。
時間軸の動きにおいて、つまりはストーリー展開の軸においてでもあるが、人物の動機や行動にフォーカスされている。

基本的にひとりずつ現れ、それぞれの性格やこの強盗計画に関わった経緯が語られる。
強盗実行後のハチャメチャな状況と、それに至った彼らの動機や秘密が暴かれていく。

冒頭の会話シーンからオープニングクレジットの流れ、さらにそれから突然の流血シーンという、テンポの良さと小気味よさを全身で浴びるような感覚で気持ちが良い。
ダイナーの丸いテーブルを囲んで下世話な歌の話題で盛り上がるなか、それぞれのキャラクターがこの時点で浮き彫りにされている。チップを払わないと譲らないピンクに、ボスにすでに挑戦的なホワイトなど…。

共犯関係でいるにはなかなか厳しい関係であった彼らが自滅に向かうのは、あまりに皮肉な結末だけど、最後まで皆かっこよかった。
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