Ricola

黄金の七人のRicolaのネタバレレビュー・内容・結末

黄金の七人(1965年製作の映画)
3.6

このレビューはネタバレを含みます

クールに上品に、けど大胆に。そんな強盗たちの華麗な連携プレーに釘付けになった。
修理工たちと金持ちっぽい男女。一見全く関係なさそうだが、彼らはじっと見つめ合う。そう、実は彼らは泥棒グループなのだ。


教授は機械を使って「現場」と連携をとる。遠隔地では地上の様子を確認しながら現場へと指示をする一方、現場では地図を見て確認しながら無駄のない動きで指示を遂行し、探知機で確実にありかを見つけ出す。指示を出す教授や美女も徹底的に邪魔者を排除する。爆音が発生してしまう場合にはさらに大きな騒音を起こし音を紛らわし人々を惑わす。
人の手で作業するところもあるが、基本的に機械によって強盗が行われるのが面白い。莫大な量の金塊を迅速に回収するための機械に感心する。

妨害などの想定も含め計算しつくされた強盗計画であっても、予想外のことはどうしても起こってしまう。それは仲間内での騙し合いである。ジョルジャの立ち回りや教授の頭の切れっぷりに驚かされる。

そして、聖職者への皮肉がところどころで効いている。謎の美女ジョルジャのセクシーな姿に向かいの修道院の修道士が目を奪われ、先輩だかにそれを目撃されてバツが悪そうにする。
さらにラストシーンで金塊へと群がるのは、子どもたちと修道士やシスターたちばかりである。

大胆だが綿密な強盗計画、遂行中の様子が緊迫感を持って映し出され、騙し騙されのバトルがコミカルに表現されており、軽く楽しく観られる娯楽映画であった。
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