Ricola

若草物語のRicolaのレビュー・感想・評価

若草物語(1949年製作の映画)
3.6
『若草物語』は何度も映画化されている名作である。この映画では、四姉妹の次女のジョーの視点から描かれる家族の物語であり、暗い場面は少なく、主人公ジョーの行動がより主軸となっている。とはいえ、家族愛姉妹愛が描かれたあたたかい作品であることには違いない。


姉妹たちの仲の良さや母親思いな様子はやはり強調されて描かれている。
マーチ伯母さんからもらったお小遣いで姉妹で買い物に行って好きなものを買うものの、結局はお母さんのことを思ってものを選ぶ。みんなで劇をするシーンなどで、4人それぞれの個性が際立つ。

走り回って小さな塀ならひょいと越えていく男まさりなジョー。オープニングからも彼女が走って家の低い塀を超えて庭に入ってくる。オペラを鑑賞して帰宅したニューヨークの寄宿先ではつい歌って踊ってしまうほど。素直で明るいジョーの人柄は色々な場面でうかがえる。

もちろんいいことばかりではなく不幸なことも起こるけれど、そこにはあまり固執せず余韻をもたせることもしない。
ジョーの守りたい家族と自分自身の夢の追求が中心となっていた。
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