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真夏の夜の夢のSPNminacoのレビュー・感想・評価

真夏の夜の夢(1935年製作の映画)
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シェイクスピア戯曲の饒舌な台詞を結構削って、代わりにミュージカル調で歌うのは当時の現代的なアレンジか。妖精が舞い戯れ、特撮で飛び回る暗い森はモノクロだからこそ不気味で良かった。白い妖精の群れが幽霊みたいで、電飾ルックのオーベロンや奇声を発するパックもちょっとグロテスクな造形で怖い。ユニークな衣装デザイン、スタジオセット美術、大勢のダンサーやミゼット俳優、それにクマ!音楽含めバレエ的スペクタクル演出だけど、カメラワークと光と影の映像表現が凝っていて、とても贅沢に作り込んであるのが目に楽しい。
ハーミアにオリヴィア・デ・ハヴィランド、職人ボトムにジェームズ・キャグニー、妖精パックに子役時代のミッキー・ルーニーという豪華キャスト。でも4人の恋人騒動パートは割とおざなりで、見せ場となるのはやはりキャグニーの身体能力を活かした場面だった。
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