ダウンセット

牯嶺街(クーリンチェ)少年殺人事件 デジタル・リマスター版のダウンセットのレビュー・感想・評価

3.5
対立する2つのグループは常に小競り合いを繰り返していた。そしてついに放火未遂、傘の先で目を刺すといった警察沙汰に発展していく。
上記の案件は僕も関係していた。当時小学生だった僕はエスカレートしていく暴力と死に対する美意識に酔いしれていた。まだ10歳くらいだったが、この頃の僕は一番大人していて、同時に性的衝動に駆られていて、極度に繊細だった。幸い放火は小火騒ぎ程度、傘の先で刺された少年も失明せずに済んだ。
本作は否が応でも僕の記憶をフラッシュ・バックさせ、「県道ができるの。私の家が取り壊されるから引っ越すの」と言い残して隣町の中学校に転校してしまった平岡さんの感傷的な横顔は今でも覚えています。

誰か、同窓会を主催して下さい。