ダウンセット

哀れなるものたちのダウンセットのネタバレレビュー・内容・結末

哀れなるものたち(2023年製作の映画)
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このレビューはネタバレを含みます

18世紀から20世紀初頭にかけてマッド・サイエンティストは時代の革命児だった。サディスティックと思われがちだが、当事者は人体実験の手始めとしてまずは自身の身体を使うことが多かったらしい。死体を繋いだり脳みそこねくり回す程度はまだ序の口なのだらか、パンクすぎて意識消失しそう。マッド・サイエンスに興味がある方は『世にも奇妙な人体実験の歴史』 (トレヴァー・ノートン 著/赤根洋子 訳)を是非手に取って頂きたい。入門編としておすすめだ。

本作だが、久しぶりに映画を観たなという感想を持った。魚眼レンズを多用する事でセリフで説明しなくても世界観が視覚で感じられる。音響もセンスが光った。船上で執拗にジュポジュポ変則的に音が聞こえる演出にニヤニヤしてしまった。
world’s end girlfriendの『Hurtbreak Wonderland』を映像化したかのようなオモチャ箱ひっくり返した感。ちょっとだけ『空気人形』彷彿した。

変態達のてんやわんや。
吐息混じりに「死とは・・・」が秀逸。