ぐっさん

アウトサイダーのぐっさんのレビュー・感想・評価

アウトサイダー(2018年製作の映画)
4.5
NETFLIXオリジナル映画

面白かったし、カッコいい!!
アメリカが日本のVシネマを作ったらこうなりましたっていう感覚で観ると、結構いい作品だと思います。

 ストーリーを簡単に説明すると、終戦後の大阪で囚われの身から解放されたアメリカ兵が歩み始めた極道としての人生。だがそこは、一度足を踏み入れたが最後、頭まで沈み込む危険な世界だった・・・
 出演は、アメリカ兵ニック役にレンタルもスタートした「ブレードランナー2049」のジャレッド・レトー、日本からはニックと囚人として出会い兄弟分となる清役に浅野忠信、清の兄弟分であるオロチ役に椎名桔平、その他に大森南朋、忽那汐里などなど日本人俳優が出演しております。
 監督は「ヒトラーの忘れもの」のマーチンサントフリート監督。

 大体の海外作品では日本を表現するとき日本人から見たらありえないだろって思う演出表現がありますが、この作品は全編日本ロケで出演もジャレッド・レトー以外はほとんど日本人キャストで固めて、セリフも日本語がほとんどであり、設定も囚人だったのアメリカ兵ニックから見た戦後の大阪の極道社会というなかなかお目にかかれない設定も良かった。
 その、日本人キャストの中に病気でガリガリに痩せる前の安田大サーカスのHIROくんが出ているのですが、意外に様になっているし出番が多いのでちょっと注目してほしいです。(笑)

 光と影の撮影表現がかっこよくてニックがオールバックの髪型でスーツを着て顔の半分が光と影になるところはすごいかっこよかった。
 刺青を入れるシーンもかっこよかったし、盃を交わすシーンもかっこよかった~。

 戦後活気があった極道社会の裏切り、根回し、盃で交わすコミュニケーションと信頼、人間関係がたっぷり詰め込まれた2時間作品
 ニックと恋に落ちる清の妹・美由とのひと時のラブロマンスもあり清とニックの兄弟分の物語でもあるし、じっくりのめり込めた作品でした。でも、アウトサイダー=よそ者なんですよね~~。

 ただ、日本での劇場公開は100%無理だろうなって言えるセリフ・演出が結構あるので、観るときはご注意を。

 でも、その演出にOKを出すのはさすが攻めるNETFLIX映画。お見事です!!
ぐっさん

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