ぐっさん

オッペンハイマーのぐっさんのレビュー・感想・評価

オッペンハイマー(2023年製作の映画)
4.9
2024/3/30ユナイテッドシネマ札幌IMAXレーザーシアターにて鑑賞。クリストファー・ノーラン監督・脚本・製作作品最新作。
様々な問題を経て日本のみ1年遅れての劇場公開(日本公開判断に踏み切った配給会社ビターズ・エンドさんに感謝。)

CGをあまり使わないリアルを追求する姿勢が好きなクリストファー・ノーラン大先生の作品はいろいろ観てきましたが、
今回の作品は、物語への没入感がすご過ぎて面白かったけどもさすがに日本人の私から観たら感情移入も出来ないモヤモヤ感が残った気分にさせられてしまいました。

 原爆を作って英雄になったけども、その後ガンガン叩かれていろいろあるけども「えっ?でも作ったのはあなただから、当然の結果でしょ?」と日本人側から観たらそう思ってしまう悲劇だけど「わかるぅ~」と共感も出来にくい人物なので、モヤモヤ気分で終わってしまった感じになりました。作った側からみた利用した結果がこうという印象深いシーンはすごかった。
 この出来事を飽きさせないように見事なストーリー展開を作り上げたのは、さすがノーラン大先生!!例えるならこういう出来事がありましたというテキスト教材を見せられてこれらを踏まえての後半からの怒涛の応用問題のような展開は長丁場の本編を一気に集中してのめり込ませる内容なのでご注目していただきたいし、ラストシーンは「おぉ~」と言ってしまうほどお見事でした。そして、私はパンフレット購入し観てじわじわ理解したところで、早くも2回目を鑑賞したい気分になっております。
 これはぜひ「父親たちの星条旗」「硫黄島からの手紙」のように、この作品を通しての、日本側から見たアンサー映画を観てみたいっ!!(いかがでしょうか、山崎監督!!)

 この出来事をこの作品から学ぶことによって、核兵器の恐ろしさを学べるこれからの世代につないでいけるいい教材作品だし、まさに今世界がこのような時代だからこそいろいろな人観てもらいたいこの作品を通してのメッセージ力が強く残る素晴らしい作品なのでぜひご覧あれ。
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