Arbuth

ムーンライトのArbuthのレビュー・感想・評価

ムーンライト(2016年製作の映画)
4.3
幼少期「リトル」、青年期「シャロン」、成人期「ブラック」で構成されるひとりの男の物語。

それぞれ何歳の時の出来事なのか、それぞれの章の間に何年の月日が流れたのか、その間どんなことが起こったのか、状況を把握しうる最小限の説明しかされない。
台詞も極端に少ない。でも、だからこそ、シーンの一つ一つに重みがある。手持ちカメラの長回しが多くて、シーンにより一層入り込みやすく感じた。

一番良かったのは母親の懺悔のシーン。ずっと麻薬に溺れて息子を口悪しく罵るくらいどん底に落ちていた母親が、恐らくリハビリ施設と思われる場所で涙ながらに過去を反省する。その姿に息子もホロリ、僕もホロリ…。

自分の人生を他人に決めさせるな。胸に染み渡りました。
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