あの年頃は頭の先から足の先までが自意識だけで出来上っていて、取巻く世界の中心はいつも自分自身で、というか、その世界の中で自分を支えるだけで精一杯で。
（あぁ思い出しちゃう…。ヒヨコとニワトリとの中間のような、大人でも子供でもない中途半端さでバタついていた頃を…）上手く行かない自分を自分でも十分持て余していて、だから（悪気はないんだけど）人の心の内なんて、とても察する余裕などなくて。
察する余裕がないと言えば、無防備過ぎる振る舞いで男の子の妄想ぐるぐる回りの脳ミソとは全く折り合ってない辺りのエピソードもあの頃にありがちで、いちいち共感です。
お兄ちゃんとの和解で、大人への階段を一つ上ったネィディーン。意識が変わると見えてくる世界も変わり、自分を取巻く世界も広がり始める。
そんな特別な瞬間に立ち合わせてもらったたようなこの作品。ほのぼの心が温まりました。
