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アンダー・ザ・シルバーレイクのwoosのレビュー・感想・評価

4.5
新宿バルト9にて字幕版を鑑賞。
2018年劇場新作鑑賞85作目。
客席はほぼ満席。
テーマ「あなたの隣にある異世界」

[全体として]
今年見た映画で一番ヘンテコで、面白かった。
舞台はロサンゼルスのシルバーレイクという街で、2011年頃という設定らしいが、この街は昔はロサンゼルスの郊外で、閑散としていたらしいが、近年オシャレタウンになった街とのことで、東京で言う20年前くらいの代官山みたいな感じだろうか。
主人公はアメイジングスパイダーマンを演じたアンドリュー・ガーフィールドだが、ハリウッドが近いこともあり、エンターテイメント界で小遣い稼ぎをしながら定職に就かず適当に暮らしている33歳だ。
家賃を滞納していて、5日後に強制退去を迫られている。
2011年に33歳ということは自分の一個上か。。対して自分と変わらないな。。

[良かったところ]
主人公が自分と同世代で、同じ様に思うところがあって都会に出てきて、それなりにアーティストやデザイナーの知り合いがいたり、ウダツの上がらない感じや、上手くいかずルサンチマンを抱えているって、まんま俺じゃねーか!ということで、このダメダメ主人公についつい感情移入してしまう自分がいた。
とにかくオマージュが異常に多くて、特に顕著なのはヒッチコックの「裏窓」「めまい」「サイコ」などで、映画の病気の人はもっと見つけられると思う。劇伴もそれ風だし。(これに関しては上映プログラムにバッチリ解説が載ってるので、この映画を気に入った人は買ったほうがいいです。)
影響を受けたカルチャーが主人公とまるで同じだし、同世代の人は楽しめると思う。
一生懸命ヒッチコックオマージュしてるかと思えば途中にしょうもない下ネタとか、永遠に回収されない伏線が沢山出てきたり、観ていると現実なのか幻なのか分からなくなってかなりクラクラする。
きっとハリウッド版地獄めぐりなんだろうと思う。

[気になったところ]
これ、小ネタが多くて渋滞しまくってるので、いっそのことドラマシリーズにして欲しい。

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マジヘンテコな映画でした。
この文章で魅力が伝わったとは到底思えませんが、オススメです!
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