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アメリカン・フィクションのwoosのレビュー・感想・評価

アメリカン・フィクション(2023年製作の映画)
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アマゾンプライムビデオにて鑑賞。
テーマ「お前らが勝手に思っているリアル」

[全体として]
ムービーウォッチメン課題映画に配信作品が選ばれたので一応レビューしておく。
正直めちゃくちゃ面白かった。

お話的には、大学で教授なんかもやってる黒人作家なのに、売れてないからイマイチまわりのリスペクトを得られていないセロニアスは、多少裕福だったであろうインテリ実家に帰ると少し認知症の進んだ母と、最近離婚したと思われる妹と再会を果たすも妹が急死する。
アリバイとして結婚していたが、ゲイとして生きていくことを決め離婚した兄も帰ってきて葬儀を行うが心は晴れない。
しかし、あるアイデアを思いついてしまう。そのアイデアとは別名義で貧困家庭で育った主人公が父親を殺しギャングになっていく様を描いた自伝的な話を書くことだった。
出版社への嫌がらせ的な感じで書いたものを、エージェントに渡すと難色を示したが、意外なことに幾つかの出版社がとんでもない契約金を提示してきた。出版前に映画化が決まり焦るセロニアスはどんどん嫌気がさしていくが、母の面倒を見るのに金がかかるので、背に腹は変えられず、出版に踏み切るのであったみたいな話。

[良かったところ]
世の中の人間が決めつけている「こういう人種はこうなのだ。」みたいなステレオタイプに対する反抗みたいなものを感じた。マッチョな兄は医者とかやってるインテリなのに、コカイン決めてゲイの友達とよろしくやっているし、セロニアスは黒人ギャングの喋り方が上手く喋れない。
世の中の人間が決めつけていることって結局世の中が求めていることなのだろうか?そんなことを考えてしまった。
ただ、内容的にはめちゃくちゃ笑えることが多いコメディ映画なので、芯をついてはいるが楽しく鑑賞できる映画だった。

[気になったところ]
多分セロニアスって名前だからあだ名がモンクっていうのが如何にもインテリな家庭だなと思った。
クライマックスの流れはかなり混乱する内容になっていて、解釈は人によって分かれるだろうなと思った。

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劇場で観たかったですよ。
なんで劇場公開しないんだろうか?
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