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夜明けのすべてのwoosのレビュー・感想・評価

夜明けのすべて(2024年製作の映画)
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グランドシネマサンシャイン池袋にて鑑賞。
2024年新作劇場鑑賞13作目。
客席は8割くらい。
テーマ「互助」

[全体として]
全くノーマークの映画だったが、本当に映画館で観ることができてよかった。
お話的には、PMSを持っているため生きづらい人生を送っている藤沢美沙(上白石萌音)と、パニック障害を持っているため同じく生きづらい人生を送っている山添孝俊(松村北斗)が、行き着いた町工場で出会いお互い助け合い生きていく様子を描く感じの話。

[良かったところ]
このPMSとパニック障害というものにものすごくフェアな視点を持っているなという印象。
すごく生きづらいだろうなというのはわかるのだが、比較的周囲の人はいい人が多いのですごくいい環境で働いているのが観ていて伝わってくる。こんな環境だったらまだマシなんだろうけど、全てのこの病気を持っている人がこんないい環境ではないのだろうなとは思う。
ただ、そういう人が周りにいる人がこの映画を観ることによって、寄り添い方を学べるのではないだろうか。
役者さんたちの細やかな演技で、画面の中にすごく情報量が多い。メインで話している人以外の人の演技もかなり多いので何回も観たいと思った。きっと観る度に新しい発見があると思う。
二人とも似たようなものを抱えているから、あけすけにお互いの特徴を言い合えることや、はっきり指摘して共感し合うことって差別に遭っている黒人同士がお互いをNワードで呼び合ったりする感じに似ているんじゃないかなと思った。

[気になったところ]
それにしても、まだこの二人は恵まれている環境にいるんだと思う。きっと理解のないところで生きている人も多いだろうし、そんな人もこの映画のような環境を探して、いい場所でいきていければいいなと思った。

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とてもいい映画だったと思います。


映画の評価とは関係ないんですが、実に1割くらいの人が映画が始まってから入ってきた気がするので、予定は早めに入れていただきたいです。
映画の最初に映る画面はその作品にとってかなり重要だと思うので。
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