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オッペンハイマーのwoosのレビュー・感想・評価

オッペンハイマー(2023年製作の映画)
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グランドシネマサンシャインにてIMAX GTテクノロジー 2D字幕版を鑑賞。
2024年新作劇場鑑賞16作目。
客席は満席
テーマ「やってしまった」

[全体として]
やっと日本でも公開である。東京に住んでいる自分としては是が非でもグランドシネマサンシャインのIMAXで観なければならない。
だってノーランの新作だもの。別にすごく好きというわけでもないけど、間違いなく現代の名匠の一人だと思うノーランの新作だもの。
購入できる時間にアクセスするとアクセスが集中していてアクセスできない。さすがノーラン映画。
アクセスできた時には中央ブロックの中列から後ろの席は埋まっていた。
お話としては、オッペンハイマーという人の人生を本人視点と、敵役の米原子力委員会委員長ストローズの視点(白黒)から語られる多分3幕構成。
みんな言ってるけど何が問題でこの映画の公開が延期されていたのか謎だった。

[良かったところ]
本人の苦悩みたいなのは結構サラッと描かれているのだが、多分に表情や音楽に感情表現が含まれていてセリフにない行間を読むのがとても楽しい映画だと思った。
映画という芸術作品の演出のせいだろうと思うが、オッペンハイマーという人がアーティスティックな人物造形で作られているように感じ、ロックスターみたいな人物的印象を受けた。ただ、決してヒーローには描かれておらずどちらかといえば、作れるし作りたいものを作ってしまったが、当初の目的とは別のことに使われてしまった人という描かれ方だと思う。
そして、基本的には人を殺すための道具を作った人は普通に不倫とかやる一般的な罪を持った人でしたという感じの印象。
荒野の遠景がIMAXによって壮大に映し出されているし、加速器とかがあるラボはさながら宇宙船の中にいるような感覚を覚え、やっぱりIMAXで観るべき映画だと思った。

[気になったところ]
流石に時系列が行ったり来たり、カラーだったりモノクロだったりするので、まじで初見では話を理解しようとするのが難しいと思った。
またある程度歴史の知識とかも必要な気がするので、歴史の授業で寝ていた人にとってはマジでつまらない映画かもしれない。オッペンハイマーの人生の年表とか頭に入れてから観た方がより分かる気がする。
オッペンハイマーが教師をある方法で◯そうとして思いとどまるシーンがあるが、のちに彼が全く違う行動をするのに意味がありそうだなと思うが分からなかったなあ。『ゴッドファーザー』のマイケル・コルレオーネみたいに心が荒んでいったからだろうか?でも基本的にオッペンハイマーはマジで人としてダメな人間であることは間違い無いんだろうと思う。

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面白いか面白くないかは別にして今年必見の1本であることは間違い無いでしょう。
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